【2025年7月28日開催】
第8回量子ソフトウェアハンズオン(産学協働ゼミ)
開催趣旨
テーマ: 量子コンピュータの誤り訂正の基礎
近年では、様々な量子コンピュータの実機がクラウドサービス上で提供されており、一般のユーザーでも簡単に試すことができるようになりました。しかし実際に実機を使ってみると、簡単な量子回路でも測定の結果が理論上の結果と一致しないことが分かります。これは量子回路において誤りが発生していることが原因です。量子回路が複雑になるほど、この誤りによって、正しい計算結果を得ることが難しくなってしまうため、何らかの方法で誤りを検出・訂正する技術が必要になります。
今回のハンズオンでは、量子コンピュータにおける誤りの検出・訂正をソフトウェア的に行う手法について、基本的な部分を体験していただきます。講義部分では、誤り訂正の基礎的な理論から解説を行います。また、演習の中では、簡単な量子回路を題材に、基礎的な誤り訂正の仕組みを実装し、いくつかの誤りのパターンに対して、結果を観察することで、どのような誤りに対処できるのか、また誤り訂正の今後の課題や方向性について議論を行います。
なお、量子コンピュータの実機は使わず、シミュレータによる演習となります。
開催要項
- 日時: 2025年7月28日(月) 13:00-17:00
- 場所: 東京大学本郷キャンパス 理学部1号館 3F 340講義室
- 原則現地での参加とします。遠方に住む方で、オンラインでの聴講を希望される方はご相談ください。
- 演習後半で実施するグループディスカッションについては、現地のみで実施の予定です。オンラインは聴講のみとなります。ご了承ください。
- 定員: 30名程度 (事前の参加申し込みが必要です)
- 対象: 量子コンピュータの誤り訂正の基礎に興味のある方
- 東京大学の学部・大学院学生・博士研究員 / 量子ソフトウェア寄付講座の協賛・協力企業を優先
- Pythonを用いた量子アルゴリズムに興味がある方
- 今回のハンズオンで実施する演習内容を開催一週間前を目途に公開する予定です。具体的に必要となるPythonのプログラミングスキルの参考としてください。
- 参加費用: 無料
- 演習はGoogle Colaboratory上にて行います。Googleアカウント(東京大学ECCS GSuite for Educationでも可)をご用意の上、ご自身のノートPCをご持参ください
参加申し込み
- 参加申し込み締切: 2025年7月25日(金) 正午
- 参加申し込みフォームよりお申し込みください
講師
- 藤堂眞治 (東京大学大学院理学系研究科)
- 渡邉一生 (株式会社日本総合研究所先端技術ラボ)
- 藤村礼子 (株式会社日本総合研究所先端技術ラボ)
- 身野良寛 (株式会社日本総合研究所先端技術ラボ)
講習資料
- 講習資料 (2025年7月22日頃アップロード予定)
プログラム
13:00-13:10 | はじめに |
13:10-14:00 | 講義:量子誤り訂正の基礎 |
14:00-14:10 | 休憩 |
14:10-15:00 | 【演習1】Shorの符号の実装・論理ビット操作 |
15:00-15:10 | 休憩 |
15:10-16:30 | 【演習2】Steane符号の実装・論理ビット操作 |
16:30-17:00 | 全体ディスカッション・まとめ |